気象予報士試験ワンポイント知識

参考書と並行読んでいただけたら、効果があがるかも。

4.降水過程(参考:気象予報士試験 徹底攻略テキスト

・雲の生成

きれいな空気では、湿度が100%を超えても、なかなか雲の粒はできない。
エアロゾルが重要な役割を果たす。
化学物質が溶け込んだ水の飽和水蒸気圧は低くなる。
そのため、エアロゾルがあると、より雲粒ができやすくなる。
このように、雲粒ができる過程を拡散過程という。

・併合過程(雨粒への成長)

      拡散過程だけでは、雲粒が雨になるには時間がかかり過ぎる。
大きい粒は小さい粒に比べて早く落下するので、大きい粒は
小さい粒に追いついて、合体してさらに大きくなり、早く落下
する。このようにして、雨粒へと成長する。

・氷晶成長(冷たい雨)

−40℃でも凍っていない雲粒に氷晶核が入り込むと、−20℃から−10℃で凍るようになる。
氷晶核はエアロゾルである。
氷晶核と凝結核の使い分けに注意してください。(平成18年度の試験に出題例あり)
凍った雲粒を氷晶とよぶ。
中緯度の降水のほとんどが、冷たい雨である。
冷たい雨とは、氷晶が地上付近で溶けたもの。

・終端速度

雲粒(半径10μm)では1cm/s
雨粒(半径1mm)では6.5m/s

・霧

      水平視程が1km以下

・霧の発生原因

1.空気が露点温度以下に冷やされて、過飽和となった場合。
2.水蒸気が供給されて過飽和となった場合。

・霧の種類

放射霧
移流霧
蒸気霧
前線霧
上昇霧
これらは上記の発生原因のどちらか、もしくはそれらの組み合わせで発生します。
分類できるようにしておきましょう。
<参考>
霧の画像などのサイト
岐阜大学
気象衛星センター:宇宙からみた霧

・雲の分類(1)

高さで分類する。
上層(5〜13km)の雲:巻雲・巻積雲などの巻○雲
中層(2〜7km)の雲:高層雲などの高○雲
下層(〜2km)の雲:層積雲や層雲、乱層雲
その他の雲:積乱雲、積雲

・雲の分類(2)

形状で分類する。
層状:巻層雲、高層雲
片状:巻積雲、高積雲
鉛直に盛り上がる形状:積乱雲、積雲

・雲画像のサイト

あおぞらめいととっても雲の分類が詳しく掲載されています。必見ですよ。